
阿部野神社(あべのじんじゃ)は、大阪市阿倍野区北畠にある神社である。南朝方について各地を転戦した北畠顕家と、その父の北畠親房を祀る。建武中興十五社の一社で、旧社格は別格官幣社である。
延元3年(1338年)に顕家が足利方に敗れて亡くなったと伝承される地に、明治8年(1875年)、地元の有志が顕家を祀る祠を建立したのに始まる。
明治11年(1878年)2月27日、東城兎幾雄・松本楚文ら15人が東成郡阿部野村にある北畠顕家の墓を修繕し、社殿を造営したいと願い出た。内務省は3年後の明治14年(1881年)11月16日に北畠顕家と北畠親房の二人を祭神とする別格官幣社の阿部野神社を阿部野村に創建する方針を固め、それが明治15年(1882年)1月24日に太政官の正式決定となった。社殿は明治20年(1887年)3月に完成し、鎮座祭は明治23年(1893年)3月に斎行された。